日陶科学 保健カタログ
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豆 知 識はじめ、食物アレルギーを持つ子どもやまわりにいる大人たちが理解することが大切です。中島先生/アドレナリン自己注射薬を打つ他に、学校の先生にできることはありますか?山田先生/注射薬を打ったら、まず救急車を呼んでください。そして救急車が着くまでの間にパルスオキシメータを使って経過観察をするのもよいと思います。パルスオキシメータは、酸素飽和度をモニタリングする器具ですが、救急隊に途中経過を報告する情報収集の一つとしても使えます。ただし、その場合は数字に安心せず、人を診て、皮膚に触れて、声をかけてというフィジカルアセスメントと看護の基本を行いながら、パルスオキシメータの数値をみることを心掛けてほしいと思います。また、学校においては、教材としての活用法もあります。息を止めると酸素飽和度が下がるのはどういうことを意味しているのかなど、血圧計、体温計、聴診器と同じように全身状態を把握するための道具として、自分の身体を知るきっかけになるのではないでしょうか。重要なことは、顔の見える連携。みんなで児童を守る気持ちを築いていく。中島先生/食物アレルギーを持つ子どもでも、他の児童生徒と同じように給食を楽しめることが、今後の学校給食における食物アレルギー対応の最終報告書にも目的として明示してあります。そのためには、学校と医療従事者と保護者が連携し、対処法を常に共有することが重要です。しかし、教育現場では、体制が整う前に重症の児童への対応を検討しなければならない場面もあります。医療従事者が学校で指導したり、パルスオキシメータなどの補助的な器具を用いることで、診察の技術や観察の技術をみんなで高めていく。今はそんな医療機関と学校の連携をより強化していく移行期なのかなと思います。山田先生/食物アレルギーやアドレナリン自己注射薬の講習については、小児のアレルギーエデュケーター制度も高まり、様々な研究や指導が広がりをみせています。医療従事者がエデュケーターと一緒に学校に入り込み、保護者や教員とともに、この子のためにどうしたら良いか話し合うようになっている現状は、本当に画期的なことだと思います。様々な状況の児童がいる学校では、一人ひとりの顔が見える、信頼し合える関係を築いていくこと。地域のみんなで連携して児童を守ろうとする気持ちこそが、何よりも大切なことだと思います。ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に「抗体」がつくられ、これら外敵をやっつけようとする「免疫」というしくみがそなわっています。ところが、この免疫のしくみが、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰に反応して、攻撃をし過ぎる結果、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。アレルギーには4つのタイプがあります。アレルゲンが体内に入った直後から数時間以内という短い時間で症状が出るアレルギー反応は、「即時型」というタイプで、代表的なアレルギー疾患である花粉症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息などの他、食物アレルギーも主に、この即時型に分類されます。アレルギーって、な~に?パルスオキシメータは、血液の酸素供給が正常に行われているかどうかを、リアルタイムで測定できる医療機器です。突然の事故や疾患の急激な悪化などで、生命維持のための最低限必要な酸素が供給されているか、パルスオキシメータにより酸素飽和度を測定します。パルスオキシメータって、な~に?アナフィラキシーとは、短時間のうちに起こる重篤なアレルギー反応で、急激に発症する呼吸障害や血圧低下などにより死に至ることもあります。アナフィラキシーを起こす主な原因として食物、蜂毒、薬物などがあります。アナフィラキシーの症状はさまざまで、もっとも多いのは、じんましん・赤み・かゆみなどの「皮膚の症状」。次にくしゃみ・せき・ぜいぜい・息苦しさなどの「呼吸器の症状」と、目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなどの「粘膜の症状」が多いです。そして腹痛や嘔吐などの「消化器の症状」、さらには、血圧低下など「循環器の症状」もみられます。これらの症状が複数の臓器にわたり全身に急速にあらわれるのが、アナフィラキシーの特徴です。アナフィラキシーって、な~に?※アドレナリン自己注射薬とは・・・アナフィラキシーがあらわれたときに使用し、医師の治療を受けるまでの間の症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤ですので、使用後は直ちに医師による診療を受ける必要があります。N23http://www.nittokagaku.com/新製品・推奨品新製品推奨品 感染予防防犯防災保健指導環境衛生特別支援健康診断一般備品救急処置

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