日陶科学 保健カタログ2018
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教育と医療の現場で連携し、食物アレルギーの対処と予防に取り組む。食物アレルギーやアナフィラキシーを持つ児童が増えている今。小児科専門医である篠塚淳先生に、その現状と学校での対応策、またその際に活用できるパルスオキシメーターについてお話を伺いました。Special editingニットー特別編集ー 食物アレルギーを持つ児童の数は  どのぐらいなのでしょうか? 平成26年、アナフィラキシーのガイドラインが作成されました。この時に引用された統計(引用元:平成25年度文部科学省 学校生活における健康管理に関する調査)によると、全体の4.5%ぐらいの児童が食物アレルギーを持っていることがわかりました。アナフィラキシーを起こしたことがあるお子さんの割合は、小学生が0.6%、中学生は0.4%、高校生は0.3%。低年齢になればなるほど、割合が増えています。この数値を見ると、アナフィラキシーを発症することは、決して稀なことではないと言えます。ー 教育現場において  食物アレルギーが発症する原因は? 学校では、給食の誤食による食物アレルギーの発症が多くなっています。管理指導法に沿って、アレルギー除去食を用意するなどさまざまな対処をしていただいていますが、病院に緊急搬送されてくるトラブルは相次いでいます。 例えば、小麦アレルギーの児童に麺入りのおかずを、乳製品アレルギーの児童に粉チーズがかかったものを誤って配膳した。アレルギー除去食の器に貼る名前入りシールを調理員が貼り間違えた。中には、乳製品アレルギーを持つ児童が牛乳パックの回収作業をしていて発症させたなど、給食以外でもアレルギーを引き起こす場合もあります。細心の注意を払っていても、誤食をゼロにすることは難しいのが現状です。ー 食物アレルギーの症状とその原因について 食物アレルギーの症状は、主に皮膚症状(かゆみ、膨疹)や呼吸器症状で、その多くが、アレルギーの原因を摂取してから数分で発症します。また、これまで食物アレルギーを発症したことがない方でも、体調や食べる量などによってはアレルギーを引き起こすことがあります。細かい例になりますが、小麦や甲殻類を食べて2時間以内に運動をした場合、その運動が引き金となってアナフィラキシーを発症するケースもあります。 原因となる食べ物は、お子さんの場合、小麦・卵・大豆・乳製品が多く、年齢が上がってくると甲殻類なども増えてきます。NICU(Neonatal ICU/新生児の集中治療室)を有する宇治徳洲会病院において、小児科専門医として勤務。医長として日々専門医療を提供しながら、セミナーや講演会などの活動を通して、地域医療の貢献にも力を注いでいる。小児科専門医篠塚 淳先生医療法人徳洲会 宇治徳洲会病院しのづかじゅん新製品・推奨品www.nittokagaku.com/HPからでもデジタルカタログをご覧いただけますN20

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